[和僑]

更新日:
Wed, Nov 3, 1999

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[議論目次]

海外通信販売事業2

注意すべき商品(98.08.27、藤川)
物販の基本的考え方2(98.08.24、藤川)
物販の基本的考え方1(98.08.24、藤川)
インドネシア事情2(98.08.23、田口)
インドネシア事情(98.08.23、堀田)
海外の日本人が欲しいもの(98.08.24、堀田)
海外の日本人が欲しいもの(98.08.23、亀山)
海外在住日本人の欲しい物(ドイツ)(98.08.22、藤川)
海外在住日本人の欲しい物(香港)(98.08.22、井本)
通信教育とケア−考えるべき方向(98.08.20、深村、藤川)
通信教育とケア(98.08.20、深村、藤川)
教育ニーズ(98.08.20、深村、藤川)
通信販売と通信教育(98.08.20、藤川)


注意すべき商品(98.08.27、藤川)

私からここで特に申し上げておきたい産品は、薬です。これは海外情報センター として企画を立てて大失敗した例なので、皆様のご参考になると思います。

正露丸を始め、日本の薬は在外日本人が求める製品ではかなりの需要があり ます。それに目をつけて、薬の海外宅配サービスを富山の薬製造会社と組んで 企画したことがあります。

しかし薬は各国の薬事法、例えば米国ではFDAによる認可や規制があります。 その輸出、米国居住者にとっては輸入の際には、薬の成分表を英語で表示し、 しかもFDAの規準に合っていないと通関できません。スイスにお住まいの井浦さ んはお詳しいと思いますが、欧州統合前は特に、欧州では国別にその規準が 違いますから、国別に表示や調査をしなければならなくなります。成分表の表示 も最低限英語で、フランス語、スペイン語での表示も必要になります。そうなると 成分表のシールを作成する手間と、シールを貼った正露丸は、日本市場では 売れない在庫となり、実質的に日本にもたなければならなくなるので、とても事 業としては成り立たないのです。引越荷物の中に家族用として日本産の薬を 忍び込ませたり、一時帰国の際に手荷物でやはり個人用に持ち帰るのであ れば良いのですが、国際宅配サービスは先ず不可能です。化粧品にも類似 の特徴があります。この場合は海外から日本に入れる場合の規制の方が 厳しいようです。


物販の基本的考え方2(98.08.24、藤川)

仮に私が海外に数ヶ月滞在するとなれば、先ず醤油、味噌、米、場合に よって塩を持ち込み、電気炊飯器を変圧器付きで持参するでしょう。海外に赴任 した方々を良く存じ上げていますから、幼少から口にしてそれで育ち、DNAが求 める食事と味とが欠けたらとても辛いのを知っているからです。私もインドネシア に一ヶ月以上滞在した際に、インドネシア料理ばかり食べていて、後半にどこか 体調が変な感じになった経験があります。インドネシア料理は極端に言えば日 本食に中華風アレンジをして香辛料を強烈に加えるという感じなので、構成要 素が要するにアジア食なので、香辛料が好きならば日本人の口にあい、特に 不満なく毎日何となく食べ続けられるのです。

その際にようやく気付いたのは、醤油でした。その数週間、醤油を全く口にして いなかったのです。そこで日本食レストランに出向き、醤油を前にすると、つい 醤油を皿にいれたまま直接すすってしまうくらい醤油が懐かしかったのです。 それもキッコーマンなどの日本風の醤油で無ければなりません。現地には華僑 系住民が製造した中華風の醤油がありますが、それでは駄目なのです。少なく とも私には醤油がどうやら、亜鉛とか鉄分のように、体の構成要素の一つに迄 なっているのではないか、と考え付いた次第です。それ以来、キッコーマンの スティックタイプの醤油を持参するようにしています。オランダとベルギーに滞 在した際にも同様の思いをしましたが、その際には日本食どころかアジア食 自体が余りなかったので、逆に分かりやすく、数日で日本食が懐かしくなり仲 間と探し当てた経験があります。その際には日本食と漠然に思っていたのです。

日本人が梅干や新米や、新蕎麦など、或いは日本食料理屋が本格的な出汁 昆布を欲しがるというのは当然で、多少高くても欲しい物品の筈です。要する に物販を検討する際の付加価値商品という訳です。

逆に、インドネシアに行くと、ジャワ料理は勿論、パダン料理というカレー味の 食事を狂ったように私は食べますが、それは日本で余り美味しいインドネシア 料理が食べられないからです。もし日常的にインドネシア料理が日本でも食べ られたらそんな事はないのだろうなと思っています。まして海外から日本に来て 居住している人々にとっては、深刻な問題であるのが分かります。日系ブラ ジル人を多数雇用している会社が群馬にありますが、その地域の周りには、 ブラジル料理の食材が用意されています。横浜の伊勢崎町の外れには最近 タイやミャンマーの人達の一角が出来始めていて、タイ料理の食材専門店が あります。興味深いので覗いたりしています。

海外の産品を持ち込む場合も、日本で経済活動をしていて、現地の価格より 高くても購入できるという購買層を確認し、またアイテムを詳細に選ぶ必要が あります。この際もどうしても欲しいという高付加価値の商品ということになる でしょう。


物販の基本的考え方1(98.08.24、藤川)

現地で日本人向けのスーパーや書籍店舗が、定番として提供している商品を提供する必要はありません。恒常的に提供は出来無いけれど、散発的にどうしても欲しいという商品を纏める必要があります。出汁昆布が幾ら必要でも、スーパーの定番になる商品ではありませんし、専門店なら兎も角一般家庭で常に消費するものではなく、どうしても口にしたくなったら、出汁から とって美味しい味噌汁やすまし汁を作るのでしょうから。必然的に高付加価値の商品でなければなりません。また量で対応する商品もたまにはあります。例えば、一時期のファミコンソフト、ポケモンの『ころころコミック』という雑誌などは一時期に 購入希望が殺到します。事前に準備が出来ればこれなど瞬間風速ですが、事業機会を拾えるわけです。

仕入れの部分で、私共がお金を出し合って購入するというのは、基本的に私は 考えていません。寧ろ、日本の問屋やメーカーなどの専門業者で、海外への販売 がしたくても出来ないという先と組んで、我々が販売体制を構築すべきだと考えま す。私共は要するに知恵の集団であり、既存の経営資源を把握し、それを有機的 に組み上げることで無理無く収益を上げられる筈だと考えています。

和僑NWKのメンバーが居住している或いは繋がりが緊密な地域からの産品な らば購入は比較的容易なので、日本国内の外国人の数を調べ、どの国のどの 産品かを特定して行く必要があるでしょう。私としては、一地域に集中して居住 しており、収入も安定している日系ブラジル人のマーケットは有望であると見て 食材輸入卸の会社社長と相談しています。


インドネシア事情2(98.08.23、田口)

ジャカルタの日本食料品店のコスモではほとんど毎日生乳は入荷してい ます。これで日本から持っていったブルガリアヨーグルトを種にして増 殖させ毎日ヨーグルトを食べていました。ヨーグルトは水が変わったり した時の下痢予防に最適です。

魚は必ず揚げるか蒸して食べています。ゴーレンとかペペスという料理です。 先日漁村に行ったときに鯵の新鮮な物があったので、三枚に下ろしてぺろり と食べてしまったら漁師のおかみさんに「猫みたい」と言われました。でも、 刺し身はビタミンCが豊富なので、魚に目利きできるかたでしたら大丈夫ですよ。三枚に下ろした後は必ずアクアで洗って下さい。 ジャワでは、陸揚げされた魚は必ず仲介業者が買って、消費地に送ることになっているようで、漁船の燃料が高騰しているのに対して漁獲品の浜値があがらず、漁民たちの生活がますます大変になってきているようです。

ブタ肉は普通の市場(パサール)ではなくて、スーパーや華人町に行けば堂々と 売っています。また、お忘れだと思いますが山羊の肉もあります。

僕にとっては、インドネシアの野菜は見てくれは悪いが味は良いという感じです。すべて、日本でいう夏野菜ですので、野菜炒めにすると日本のひ弱な野菜との違いが顕著です。ただし、きゅうりなどは日本の種のもの(いぼきゅうり) の方が美味しいですが、少々青臭いところがありますので中東を含めた諸外国ではいぼなしきゅうりのほうを好んでいるようです。 前出のコスモで話を聞いたところによると、「山椒の葉」を日本から空輸しているとのことで、イッチョ商売してやろうと、三年前から山椒の苗をジャカルタに持ち込んで栽培しはじめましたが、山椒の木は直射日光に大変弱く 、今まで三回で九本を枯らしました。次回もまたチャレンジです。

8/16にPasar Bl;okMの店を回りましたが、黒胡椒が品切れでしたよ。胡椒 は不作ではないと聞いていますから、誰かが買い占めているのでしょう。

>日本産のものだと「なし」を時々見かけますよ。
甲州葡萄や青森りんごもあったと思います。

知り合いのインドネシア華人が日本人男性と結婚して幕張でバリ製の衣類 や土産物の商売をしていましたが、なかなか商売は難しいと言っていまし た。というのは、下に書くように、インドネシア製の工業製品の品質が劣っていることが言えます。観光土産として自分の記念に持って帰るならと もかく、バリの木彫りは日本の住環境には合わないことが言えます。ご自 分でお召しになって山の手線に乗ってみれば分かりますが、インドネシア では地味にみえたバティックでも日本ではかなり派手に見えます。太陽の 光の強さと、環境の色彩の違いによるものと思います。

金銀宝石類はパサラヤなどの大きな商店では 市場の金舗の数倍の価格で売っています。インドネシアの金銀製品はそ の加工精度が悪く、いびつだったり仕上げが悪いので、高価格の国際商品になりえません。テヘラン製の金細工の方が仕上げがきれいでした。 ちなみに僕は金製品が好きで、出張旅費で少しづつ買い集めています。

8月中旬のジャカルタでは24Kが一グラム$8くらいでした。これは材料費ですから、更に工賃がかかります。ちなみに、その価格に占める工賃が少ないと思われる18Kクラスのキヘイのネックレス・ブレスレットなどはジャカルタもテヘランも御徒町も値段はほとんど一緒でしたよ。 現時点では金相場が安めに推移していますが、今後アメリカのミサイ ル攻撃が進めば、また$18/gramなんて時代が来るかもしれません。日本では中古装身具などの「廃金」の市場が限られていて、いざとなった 時に装身具が売れないということがあります。 宝石類はその原石の質もありますが、最終的にはカボッションの磨きや カットによって値段が決ります。原石の質が良くてもカットが悪ければ まったく値打ちがでません。ちなみに僕は値段がつけられないような屑石ばかりを持っています。まあ、これも自己満足でしょうね。

>交渉で価格が決まるため、ある程度自分なりの基準は持っていても適正価
>格がはっきりつかめない場合が多いのです。
はい、これは中世の商売の方法で、日本人の考えている「適正価格」とい うものは存在しません。三越の全身の越後屋呉服店が江戸時代に「現銀掛け値なし」をキャッチフレーズとして延びたのは、それまでは定価というものがなかったからでしょうね。 買いたい人と売りたい人が妥協した価格が「適正価格」になるのです。これがどこでも「世界の常識」なんていったら怒られちゃうかも。

>という顔をするのが常です。日本人はいっぱいお金持ってるのに、とはっきり
>言われることもあります。日頃の買い物ひとつも1対1の真剣勝負といった
>感じでしょうか・・・。
そのとおりですね。テヘランの絨毯屋でもまったく同じ事がありました。テヘランでは友人の「つて」から絨毯を買う方がやすくて良いものが選べますよ。 ペルシャ絨毯ついては僕のホームページの「イランのエッセイ−女房の妹」を ご覧ください。

>衣料などもそうですが日本のようなデザインを持ってこられたら売れる
>だろうなあなんて思う時がしばしばあります。
日本の「装苑」などがインドネシアでは結構売れてはいるようですが、一概にこのようには言えないと思います。といいますのは、インドネシア人と日本人では体型が異なること、奥行きがあるか幅があるかという違いです。また、色彩感覚や着て出かけるオケージョン、風習などが異なりますし、さらには縫製機械や縫製技術、糸の質にも格段の差があるためです。確かに日本で良いモデ ルのものはインドネシアでも喜ばれますが、彼女たちにいわせると「色もモデルも地味だ」とのことです。インドネシア人の服の好みはコリアファッション的なのではないかと思います。
色彩感覚とデザインの好みの違いは、和服とジャワの民族衣装であるクバヤを ご覧になれば一目瞭然でしょう。前者は女性の体の丸みを、直線仕立てというものであらわしているのに対して、後者はそのままの体の丸みを強調しています。 インドネシア人の色彩感覚などについては僕のホームページのLagi Ngapa In! に書いてありますのでご覧ください。

ジャカルタでは交通・輸送機関としての自転車の需要が少ないのですが、地方では自転車や三輪車のベチャは立派な輸送期間としていまだに活躍しています。田舎で自転車で輸送しているのをあまり見受けないのは、主にパサールに卸す生鮮野菜の輸送に使われているためで、午前三時頃の地方都市に向かう街道にはこの手の自転車があふれています。 新興住宅地が増えてきて市場まで遠い家庭が多くなりました。ピザの宅配に使っているような後二輪のオートバイでフードの着いた奴なんかも結構ママさん連中に受けるかもしれません。

商売人ではない一技術者の見たインドネシア市場ですから、プロとはだいぶ感じ方が違うかもしれません。


インドネシア事情(98.08.23、堀田)

藤川さんからドイツの例についてご紹介がありましたので、私からは インドネシアに関連して、・・と申しましても特に調査をしたわけでもアン ケートをとったわけでもありません。まったく私の主観的な見聞であって何も裏付けがないのが恐縮ですが・・・。

どの国においても日本食に関するニーズは同じような傾向があるので はないでしょうか。毎日の食生活においてはやはり日本食が欠かせな いもののように感じます。ジャカルタにおいては日本食のスーパーもあり、 そごうのような所ではしょうゆや乾麺、お菓子類は比較的簡単に手に入 ります。
日本食のスーパーでは牛乳などの生鮮食料品も週に1回くらいの割合 で入ってくるようです。海に面しているので魚介類も手に入りますが、 日本とは種類も異なり、まして東南アジアという地域では伝染病のこと などを考えると一般の人たちには生食での利用は当然敬遠することと 思います。イスラムが9割前後を占めるこの国では豚肉もなかなか目に することがありませんね。逆に牛や鳥に関しては頭の先から爪の先まで バラエティーに富んでいます。

お昼時になるとホテルなどの日本食レストランでは駐在員の方々の姿を 多く見ることからも日本食のニーズが高いことを実感します。 純粋なインドネシア料理は油を多用し、また匂いや味にかなり癖がある 場合が多いので馴染みにくさもあるのでしょう。 全体的に一般的なスーパーを眺めてみると、日本と共通した部分が比較 的多いような気はしますが、野菜類は生気に欠け、甘さがくどいという感 が印象に残っています。このドイツでのアンケートにもありましたが和菓子 やあんぱんなどの日本の甘さが懐かしくなるのは私も同じです。 日本酒も手に入りますがなんとなく古さも感じます。新鮮な生物や旬の物 は手に入れにくいのが実状ではないでしょうか。

反対に日本にはなくてインドネシアにある食品と言えば、その代表として 果物があるでしょう。日本では高価に販売されているトロピカル・フルーツ もこちらでは大変安く買うことが可能です。スパイス類も同様です。 ただ、品種改良や品質管理が十分整っていないため、形や大きさにばら つきがあるのが現実です。でもおいしい・・・。 日本産のものだと「なし」を時々見かけますよ。

日用生活品については形や大きさは多少違えど、日本とほぼ同じもの がそろっており、これといって目新しいものはなかったように思います。 先進国のドイツとは反対にインドネシアはまだまだ発展途上の国であり 品質管理が日本のように行き届いていない場合が多いのが実際で、 一部を除き安かろう悪かろうというのが現実のところではないでしょうか。 ただし、伝統芸術や伝統工芸品については素敵なものや珍しいものも 数多く存在し、ニーズがつかめれば良い商品になるようだと勝手に思っ ているのですが。

   ・シルバー    ・ろうけつ染    ・木工品    ・宝石 etc

ちゃんとした仕入れルートを持っていない者には、金、銀、宝石類は目利き がないのと日本人価格に悩まされます。スーパーや百貨店以外は大抵が 交渉で価格が決まるため、ある程度自分なりの基準は持っていても適正価 格がはっきりつかめない場合が多いのです。 うちの嫁さんが買い物する時は大抵、私は離れていますし、服装にも気を使 います。買い物が終わった頃を見計らって顔を出すと店の主人が「しまった!」 という顔をするのが常です。日本人はいっぱいお金持ってるのに、とはっきり 言われることもあります。日頃の買い物ひとつも1対1の真剣勝負といった 感じでしょうか・・・。

買い物の話のついでに、インドネシアは暑い国ですので履き物はサンダル が主ですがデザインが今ひとつかわいくない・・・。衣料などもそうですが日 本のようなデザインを持ってこられたら売れるだろうなあなんて思う時がし ばしばあります。 ヘアスタイルと同じでほんのワンポイントのことなのですが、如何せんその 具体的方法が分からないため「できたらいいなあ」で終わってしまいます。

余談ですが自転車の4人乗りのコメントがありましたが、ジャカルタでは オートバイの4人乗りというのが珍しくありません。家族4人で150ccの バイクにまたがりお出かけというのも日常茶飯事です。 反対に自転車が意外と少ないのが印象的です。極端な言い方をすれば 運転するもの皆、暴走族といった感じですから、危なくて乗っていられない と言った方がよいかもしれません。


海外の日本人が欲しいもの(98.08.24、堀田)

インドネシアの話に偏ってしまい恐縮ですが、ドラえもんに代表され、セーラー ムーンやウルトラマンのようなアニメ関連商品も結構子供たちの間では人気が あります。翻訳されたコミック類も大きな書店ではよく見かけますが、やはりい ずれも種類は少ないのが現状です。 どのような商品でもいかに安く仕入れられるのかは大きな難題ですね。

私が現在住んでいる京都はその土地柄か外国人が多く住んでいます。しかし 最近、私の実家(滋賀)方面の田舎でも外国人の数が大変増えているような 感じをうけます。正確な人数を調べたわけではありませんが、10年も前であ れば外国人の姿など見ることもなかったのですが、国際結婚の紹介所なども 現れてきており時代の流れを感じさせられます。同時に外国人が絡む犯罪が 増えているのが残念ですが。 しかし、田舎町では海外の出版物や食材を扱うところはなく、亀山さんが書か れているようなニーズが確実に増えてきているのは確かでしょうね。


海外の日本人が欲しいもの(98.08.23、亀山)

私の場合、NHKの夏メロなどを コピーしたビデオテープ、日本語の新聞・雑誌、永谷園のお茶漬けパック、梅干し 、海苔、草加せんべい、アジの干物、緑茶、ウルトラマンダイナ・キンガマン・セ ラームーンの人形といったものがお土産として喜ばれます。こうしたものは、海外 ではかなり高いですし、入手したくても無い方が多いのです。
こうしたものが安く手に入ればヒットすること間違いなしなのですが、問題はどの ようにビジネス化していくことですね。
逆に、在日の外国人は、当然ながら本国の食料品、テレビ番組のコピー、現地の新 聞・雑誌を欲しがります。従って、それぞれの国(アメリカ、フィリピン、ジャマ イカなど)または地域(南米、アジアなど)の食料品、新聞などを専門に扱う店が 増えているようです。
書けばきりがありません。今回はこの辺にしておきます。


海外在住日本人の欲しい物(ドイツ)(98.08.22、藤川)

さて丁度、ドイツ、ハンブルグ在住者の方々が運営する、ハンブルグからわば ん、というHPにて以下のアンケートをとっていました。参考になりますので、 和僑MLにて転載致します。尚、集計表は転記できませんでしたので、解説 の文章だけの掲載になります。HTTPは、以下の通りです。

http://www.elbe-hamburg.com/index.html/

質問1. 何が一番うれしい日本のおみやげですか?

 やはり日本の食べ物が圧倒的に多いようです。それも”こちらでは手に入り にくいもの”がうれしいようです。”日本食”とひとまとめにしましたが、佃煮、お 漬物、梅干し、など具体的な回答をみると、思わず”うんうん”とうなずいてしま います。そして暖かい御飯が欲しくなる・・・やっぱり日本人ですねえ。
 魚介類と明太子をわけたのは、”明太子”という回答が多かったからですが、 ちなみにこれらの海産物のドイツへの持ち込みは本当は御法度なはずですか ら、これ以上のコメントは差し控えます。
変ったところでは”酒のさかな”、これ”日本酒”と対の回答です。その気持ち、 よくわかります。日本の飲み屋がなつかしいですね。

 エッチなビデオや本はこちらのほうが本場かと思ってましたが、どうやら”日本 の”ものがいいらしいですね。しかし、法的には大丈夫なんだろうか?

質問2. 持って帰りたいドイツのもの

 これに関しては、あまりに回答がバラバラでうまく集計出来ませんでしたが、 いくつか目立った回答を紹介しますと、
・鍋や食器など台所用品
・自転車
・家具やアイロン台
・ワイン、ソーセージ
などが挙がっていました。確かにドイツの台所用品や家具は良いものが多いで すね。
 自転車人口がとても多いせいか自転車も優れものが多く、時折前に後ろに子 供を乗せて走るお母さんには感心してしまいます(余談ですが一度だけ三人の 子供を乗せて走るお父さんを見ました。さすがにお母さんではなかったが ・・こ れどうなってるか、というと、自転車の車体の前に小さな台車がついていて一 人。ハンドルの前に座席がひとつで二人。後ろの荷台にも座席があって三人 でした)。

 ワインやソーセージに関しては、もう何をか言わんや・・・忘れたらドイツに 来た甲斐がない!!
 思わず吹き出した回答は”うちの息子”。これ、質問が”ドイツで手に入れた ものでこれだけは持って帰りたい!、と思うものって?”とあったからでしょう が、”思う”だけじゃなく、必ず持って、いや連れて帰って来下さいね。

質問3. ドイツでは手に入らないもの
質問4. 日本のものの方が良い、と思うもの

 このふたつの質問に対する回答はかなり似通っていましたので、両方あわせて 集計しました。普段の生活で「あ、あれがあればなあ」と思うことは確かによくあり ますが、なかなか手に入らないものも多く、日本とドイツの生活の違いが身にしみ て感じられます。
 圧倒的に多かったのは”服”ですが、下着、と書かれた方が多かったですね。 大体の理由は”サイズがあわない”、ということでした。確かにドイツ人は大柄な人 が多いせいか、服がみんな大きい!(ホント、あの大きなバストを見ると下着売り 場を覗く気すら失せてしまいます・・)スリムで小柄な日本人には子供服のサイズ が丁度いいんじゃないかと思うくらい身体にあった服を探すのはたいへんですよね。

 薬や化粧品などもやはり日本人の身体にあったものの方がいいみたいです。 ”薬”もひとまとめにしてしまいましたが、”仁丹”、”サロンパス”、”パナコラ ン” などはドイツでは絶対手に入らないものだから、その気持ちよくわかります。

 ”調理器具”も具体的には”アク取り”、”おろし金”、”擂り鉢”など、まずド イツにはないもの、あっても高いものですよね。

 ”文房具”もドイツ製のものはあまり良くない、というか実用一点張りのものが 多く、便箋や封筒もデザインの良いものを探すのはなかなか大変で・・・やっと 見つけた!と思ったらとっても高かったりするし。

 ”本”も日本のものは高いですよね。私も日本からまとめて送ってもらってい ますが、これに関しては『出かける』のページを参考にして下さい。

 さて、一つしかない回答は”その他”とまとめてしまいましたが、ここにも迷回 答が・・ ”ドイツでは手に入らないもの”として”日本人の奥さん”、でもドイツ に だって独身の日本人女性は大勢いると思うんだけどなあ。(かくいう私だって --- いや忘れて下さい)

 申し訳ありませんが、今のところここまでしか集計出来ておりません。残りの 質問の集計は出来次第掲載したいと思います。楽しみにお待ち下さい。(だれ も待ってなかったりして・・・)


海外在住日本人の欲しい物(香港)(98.08.22、井本)

今日は日曜日です。ついつい朝、ジャパニーズアワーのチャンネルをつけています。香港でいまやっているのは、NNNウイークリーマガジンと、所さんの目が点です。こちらは、ローカルのテレビで英語の訳がついています。ニュースはケーブルTV(有料)でNHKニュースが毎日放送されています。日本人居住者にとってありがたい限りです。

私も先日、海外暮らしで欲しいものをのお話をさせて頂いたところですが、藤川さんのメールを拝見し、なるほどとうなずいてしまいます。昨日来客があったのですが、私の好き な明太子と、イクラのビン漬けをもらい、涙がでる思いです。それから先日は、巨峰のブドウをもらい、感動してました。香港で巨峰は HK$500(約一万円)で日系デパートで売られており、とてもこちらでは買う気になれません。

明後日香港に別の客が来ますが、この人には頼みものをしてしまいました、私の彼女(香港人)が日本の雑誌CanCanを愛読しており、(香港人の間で人気の雑誌です、その他 JJ等も)、新商品が発売になるとすぐに化粧品等が欲しくなる様です。香港にも化粧品は沢山売られていますが、日本の雑誌で紹介される新商品に香港の供給が追いつかないので、誰よりも先に手にいれたいという思いがあるようです。

駐在員の奥様がたや日本人クラブの名簿を便りに、広告を入れれば多少数はまとまったビジネスができるかも分かりません。でも、通信販売になるでしょうね。

以上、香港の情報をお送りいたします。


通信教育とケア−考えるべき方向(98.08.20、深村、藤川)

私もそう思います。海外情報センターでケアをしている赴任者の方々を見ていると、 基本的に海外は初めてなので、ケアを抽出する為のヒアリングシートとかアンケート は幾つか回答を用意して、それから選択するようにしなければニーズが捉えられま せん。質問形式で空の解答欄に文章で記述させると先ず返事がありません。要す るにこれから経験することなので、何を自分が必要とするかが分からないので当然 といえば当然なのです。海外に在住しているケアに対するニーズも似たようなところ があります。ケアを必要とする人は確かに居るのですが、如何にケアをしてもらい たいかが、よく分かってはいないのです。従って和僑の存在意義なのですが、海外 での居住経験が長い人は自分の経験を振り返って、こうしてもらいたかったとか、 こんなサービスがあったら便利だったのにというのが分かります。それらを集計し て、その上で現代のインフラとか事情に合わせた組み立て方をすべきなのだと、 私は考えております。(98.8.20、藤川)

 これ(既存業者のケアの状況)によって対応、或いはISの考え方も変わってきそうですね。(98.08.20、深村)


通信教育とケア(98.08.20、深村、藤川)

そうです。海外に居て暇だから勉強しようという方は結構居る筈です。しかし 日本に居る場合は、通信教育会社に分からないことがあれば電話したりとい う気軽さがありますが、海外に居ると無い、というのを基本的に認識しています。 ですから本当は細かなケアをしてもらいたいのですが、どだい無理だろうし、自分 から電話したりして求めると、手間も費用もかかるから、自習方式の教科書を手 に入れようという考えになっているはずです。(98.8.20、藤川)

 ケアを期待していないのは、本さえあれば十分なのではなく、既存の業者に期 待してもそれに答えるサービスをしてくれるとは思えないから、こういうことで 理解していいのですか?(98.08.20、深村)


教育ニーズ(98.08.20、深村、藤川) その通りです。以前、深村さんが北米のコンピュータ先進国での、日本語パソ コン教室などを述べておられましたが、この設備を活用するだとか、何らかの 形で気軽に対応してもらえるならば、それに応じた需要が出てきます。要するに 需要はあるのですが、現在は潜在化しており、如何に顕在化するかなのです。 そしてそこにISの組み立て方があると私も考えております。(98.8.20藤川)

 私の感じでは、特に子供の教育で考えれば、日本に帰ってから環境に適応でき るようにしたいというニーズはかなり切実ではと思うのですが。それと、日本の 文化なんてろくに知らないで出かけた人間が、向こうの人に当然知っているもん だと思われて、改めて知識を見に付けたいということもありそうですね。空手や 歌舞伎なんてイメージが浮かんできますが、ケアに対するニーズは組み立て次第 なのでしょうか?(98.08.20、深村)


通信販売と通信教育(98.08.20、藤川)

インターネットを通じた通信販売と通信教育とは領域が似てい るので、同じように考えがちです。しかしやはり違いがあります。国際通信 販売を今後実現させる為にも、以下の纏めは参考になると思います。

1.現在、海外生活総合情報センターのサービスを通じて、海外居住者に対す る通信教育の教材販売が出来ている内容を検討します。OCSという新聞の 海外宅配サービスをしている会社と組みテストマーケティングをしました。日 本語の新聞にチラシの折り込みを8万部入れ、欧州、米国、アジア、沿海州 の中国などの地域に配布し、その結果ファクシミリにて申し込みを得たもの です。ラインズ先生というインターネット物もありますが、その絶対数はごく 僅かですし、販売先は殆どが北米です。

2.海外居住の日本人がインターネット接続を果たしている人は増えて来ていま すが、マーケットとしてはインターネットでの通信教育が出来る程成熟しては いません。実際に申し込みを受けた通信教育は、手元の教科書を好きな時間 に見ながら自習をするという形式です。着物の着付、お花、簿記・会計もありま すが、やはり日本語テキストを手元に置いて練習問題を解いたりするものです。

3.私は、上記のテストマーケティングの結果を見て、通信教育のマーケットが海 外在住者に現時点で顕在化しているというのではなく、注文してきた海外居住 者が住んでいる地域の本屋に日本語の専門図書が少ないので注文して来た ものだと解釈しています。要するに海外で通信教育をしようという意識が、海外 駐在のご家族の意識には余り上っていな上に、特に通信教育を専門にしてい る企業や団体に対して、海外居住者が期待もしてはいのだと思います。従って テストマーケティングでの注文は、自習問題が豊富にある専門図書として の需要として認識すべきなのです。当然、インターネットによる通信教育上 のケアも海外居住者は期待してはいないのです。

4.結論として、国際通信教育は現時点は、国際通信販売というカテゴリーの 中で自習教科書という図書販売項目に含まれていると考えられます。

5.国際通信販売を実現するに当たり、インターネットにHPを設けて、インター ネットを通じての告知と販売という形式を採るのは、最低限の準備です。 しかし実際の需要はインターネットとの接続を果たしていない海外居住の 日本人の方々にあります。インターネットを日常的に駆使しているお父さん ではなく、奥様やお子さんが欲しいから注文が起きるのです。従ってこの 需要を掘り起こす手順が必要になります。それは会社でインターネットを 見ているお父さん宛ての告知では駄目なのです。勿論、OCSを通じての海外チラシ配布は有効ですがそれよりも隣組のおばちゃまネットワーク が確実です。そこでおばちゃまネットワークで欲しいと指定されたアイテム の申し込みを代行してあげる公衆インターネット・サービス(仮称)による サポート体制が必要になるのです。これは需要を掘り起こす為のインフ ラであり、気軽に立ち寄れる郵便局や写真現像を依頼するDPEみたい にイメージして頂ければご理解し易いと思います。